| 98年に初アルバム『シンキング・オブ・ユー』でデビュー後、瞬く間にジャズ界のヒロインとなった技巧派バイオリン奏者、寺井尚子。クラシックに裏付けされた確かな演奏技術を持つ彼女が、2/22にニュー・アルバム『夜間飛行』を発売しました。洗練された女性が放つライブ感溢れる新作について、インタビュー内容と読者へのメッセージを合わせてご紹介いたします。 |
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ニュー・アルバムはどんな作品になりましたか? |
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今回はカバー曲とオリジナル曲が混同したアルバムなのですが、新しい試みとして楽曲の共作にチャレンジしました。ピアニストの北島直樹さんと初めて一緒に共同で曲を作ったのですが、非常に素晴らしい経験となりましたね。このトライのきっかけは、自分で曲を作り始めた時に「どうしようかな?ここは…。誰かと一緒に作ってみようかな」とふと思って。実際に楽曲が完成したときは凄く嬉しかったですね。思ったことが形になりましたし、自分ひとりで作曲するのも凄く楽しいんだけれど、楽曲に対して違う風が入ってくるというのがとにかく新鮮で。その辺りも聴きどころになると思います。 |
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レコーディングの期間は? |
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今回は録音時間は3日間。ほとんどテイク1かテイク2なんですよ。その前のリハーサルなどに凄く時間をかけるんですけどね。ジャズの魅力って何だろうというとき、やっぱり即興演奏であったりとか、イコール、アドリブと言われているものなんですよね。それを突き詰めていくと二度と同じ演奏はできないという。 |
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その“演奏”はどういったものに影響を受けて変わるのでしょうか? |
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コンサートであればその会場の雰囲気だったり、季節だったりですかね。私達のコンディションによっても出てくるフレーズというのは変わってくるんですよ。レコーディングでも、実際のリハーサルは時間をかけて行っていても本番の録音時は1回か2回で終了!(笑)。そのときに生まれるライブ感だったり新鮮さ、臨場感というのを大事にしたいんですよね。私の作品の場合、そのライブ感、臨場感、というのがこだわりなのかもしれません。 |
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今回のカバーした楽曲はどう選曲されたのでしょう? |
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基本的に演奏したことがあるもの、ですね。例えば5曲目の「アンド・ヒア・ユー・アー」は十数年前から、そして10曲目の「遠い国の歌」はここ数年コンサートでも演奏していて。官能のタンゴで名曲中の名曲でもある「ラ・クンパルシータ」(4曲目)や1曲目の「バードランド」など、メロディーの強い曲が多くラインアップしています。普段聴いている曲、というよりも実際に演奏をしたことのある、思い入れのある曲が多いですね。 |
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ちなみに普段はどんな音楽を聴かれているのですか? |
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私のアンテナにひっかかるものは何でも聴いていますよ。聴くものを選ぶよりも、アンテナを張っていたい、といの気持ちの方が先なんですよね。どこかのBGMでも、アンテナを張っていることでパッと反応できる。そういった柔軟な姿勢は音楽に対してずっと持っていたいですよね。 |
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音楽への“アンテナ”はいくつになっても大切にしていたいですよね。 |
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そうですね。色んな音楽に対してアンテナの感度を常に高めていたい、というのは私にとって常に課題としてありますね。それは演奏においても言えることで。他のメンバーが奏でる音にも敏感でいたいし、会場のお客さんの反応にも敏感でいたい。常にそういう姿勢でいることによって、日常がイコール音楽になるんですよね。音楽に溢れているというか…。人との出会いや、こういうインタビュー取材も、それがエネルギーとなって演奏に向かえるようしていること。そう気持ちも大切ですよね。 |
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さて、30代40代で初めてジャズを聴く!という方もいらっしゃるかもしれません。そんな方へのメッセージをお願いします。 |
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そうですね〜。ジャズって凄く難しいんじゃないかなって思ってる方がたくさんいらっしゃると思うんですよね。難しいのかな?と思っている人たちに対しては、ジャズが分かる、分からないというのはどちらでもいいんですよ、居心地がいいかどうかで決めていただければOK、と思ってから(新作を)気軽に聴いていただきたいですね。そしてその後はぜひツアーにも足を運んでいただきたいです。ライブはやっぱり生ですから。二度とは同じ演奏は生まれない、その辺りを実際に肌で感じて欲しいですね。 |
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