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FEATURED ARTIST 沢田知可子 21世紀に伝えたい泣ける曲No.1「会いたい」
「人は少しづつ変る」フォークソングを極め、新たな自己表現へ向かう女性シンガー、中山ラビ |
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75、6年くらいからフォークがニューミュージックとして市民権を得ていく前、吉田拓郎や井上陽水、かぐや姫などが人気を集めていた頃に、友部正人の「一本道」を聴いた。歌詞が半端でなく重かった。こんなリアルに響く歌があったんだという衝撃。これと同じ衝撃(多分)をボブ・ディランから受けて、69年前後の関西フォーク・シーンに姿を現したのが中山ラビだった。72年に細野晴臣のプロデュースによる『私ってこんな』でアルバム・デビューして以来、こんな歌他にない、というくらいオリジナリティに溢れ、言葉と情念の迷宮にはまり込んでしまうような歌を、送り出してきた(投げつけてきた?)。87年に活動休止するまでに11枚のアルバムを残し、99年に劇的な復活を遂げた。金髪に短パン・キャミソールという年齢不詳のいでたちで、今の時代に“立つ”。そんなラビさんに、7月にリリースになったベスト盤(ユニバーサル)とライブ盤(自主制作)について話を伺った。
今度出たベスト盤について---------
「レコード会社からベスト盤が出ると決まった時点で、知り合いの音楽評論家から、‘ラビさん、自分で関わりたいでしょう’って電話があって、勝手に作られてしまうところを、‘自分でやります’って。選曲は勿論、ジャケットに使う写真、タイトル文字まで自分のコンセプトで作ることができてよかったわ。自筆の字もなかなかいい味でしょ。歌をやめたら書家になろうかと思って(笑)」
「私らしいもの・・・、自分らしさが出ている曲を選んだ。曲の流れからいうと、「念仏ぐらし」とか相当変わった曲(笑)だから入れないほうが良かったのかもしれないけど、こういう曲って誰も歌ってないから、私の特徴が出ている曲ということで入れた。もう1曲、朝鮮人虐殺のことを歌った「13円50銭」は、初期の私の一面なので是非入れたかったけど、軋轢は避けたいのね、自主規制されちゃった。悔しいよね」
活動休止と復活にまつわる話---------
80年代に入って、加藤和彦氏をプロデューサーに迎え、イメージチェンジを図っていくのだが、約12年振りぐらいに復活したときに、その『MUZAN』以降の曲もかなりレパートリーに入ってて驚いた、というか新鮮に聴こえた。
「15年ぶりぐらいにライブをやることになって、その時は全くギターを弾けない状態で、指が血だらけになったりして、何人かのメンバーに助けてもらうしかなかったのね。せっかくバンドでやるから、ギター一本では歌えないもの、バイオリンやピアノが似合う曲を選んだっていうこともあった。
『会えば最高』までの私と、『MUZAN』以降の私は全く違うのね。時、すでに80年代に入っていて、バブルが始まっていた。とまどったのよ、お伽噺がホントに思えちゃう時代でしょ。中山ラビとは対極なんだモン。でもネ、流されてもみたい、違う私も見てみたいって、加藤和彦にプロデュースを頼んだの。
ブロンディが好きなのって言ったのに、「いや、ラビは“マイナー”が似合う」って。マイナーコードのことよ!正反対になっちゃったけど、世紀末のアルバム『MUZAN』は気に入ったのよ、すご〜く。だけど、その後はどんどん離れてっちゃった。生命力が弱いっていうのかな。結局、派手なのは似合うけど、ゴージャスは似合わないってことね。
無いことになっちまった歌たちだから、今ね、ちゃんと生かして歌いたいなって思うの。たとえば「MUZAN」はネ、歌謡曲タッチでっていわれて、歌詞替えてるんだけど、今は元の詞で歌ってるの」
87年の『BALANCIN'』を最後に、活動を休止する。
「挫折したのよ。何の未練もなく、きっちりやめた。やり切ってはないけど、激動の時代、せいいっぱい生きたもの。それが、10年くらいたって、自分が歌うきっかけになった中山容さんが亡くなって、追悼会で1曲歌わざるをえない状況になって、周りから‘昔よりいいじゃない’って言われて・・・。自分でも、アラ、いいじゃないって(笑)。また時代が変わったなって、歌って感じたの。80年代って、私みたいな歌って、逆に現実感がなかったのよ。
挫折があっての今、頭に身体がついたって気がする。今、やっと自分の歌になったんだって思う」
ラビ組について---------
「『なかのあなた』を出した頃って、ロックがやりたくてしょうがなかった。復活してから、ラビ組を作って、当時は世間から散々叩かれた『なかのあなた』を、もう一度ちゃんとやりたかった。聞き返してみて、‘やりたいことはよくわかるよ!’って、思わずつぶやいてしまったの。やりたい思いの
詰まったアルバムよ。ずっと‘言葉’の人みたいに言われてきたけど、‘音’でも表現したいって思った最初のアルバムだった。あの時は、バンドメンバーに自分の思いを上手く伝えられなかったけど、このバンド(ラビ組)なら出来るなって」
「今度のアルバム『ラビ組』は、ラビ組の集大成。私のお気に入りの音で録れた。復活してから、周りからの要望もあって2枚のライヴ盤を出しちゃったんだけど、本当はこの音で出したかった。それで前の2枚の在庫も無くなったから、自分で出しちゃえって(笑)。スピード感があって、気持ちいい、自画自賛のアルバム(笑)。ベスト盤も、この自主制作のライヴ盤も、全部自分で作ったから、すごい思い入れがあるの。写真とか集めるの結構大変だったしね、雑誌の『Guts』から撮ったり(笑)。京都の賀茂川で中山千夏の選挙応援で歌ったときの写真とかも入れたし」
今後の活動について---------
「ラビ組としての活動というか、今度のライブ(10/8 マンダラU)はウッドベースとピアノっていう小編成でやるのね。去年の能楽堂でやったライブもそうだったし。松永孝義さん(b)にいきなり電話して、‘一緒にやりたいんですけど〜’って言ったら、‘これも何かの縁ですから’って、本当にやることになって(笑)。アコ−スティック系の小編成でまたやりたいなっていうのがあって。弾き語りもバンドも、それぞれ歌の伝わり方に限りがあって、その間でもう少し緻密な感じを出してみたいなって思ってる」
最後に、新たに中山ラビに興味を持った人や、若いファンにすすめる曲は何ですかと訊いてみた。
「歌の中身でいうと、私の歌っていろんな顔があるじゃない。でも代表曲っていう意味で言えば、「人は少しづつ変る」だと思う。私の歌って、特に初期の頃の特徴って、男と女の歌じゃなくて、女にしては珍しい。だんだん恋愛に置きかえて歌うことになっちゃうんだけど、私だけのオリジナリティがあるということで「人は少しづつ変る」かな」
(Text/遠藤哲夫) |
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ダウンロード価格
アルバム \2,000(税込)
トラック 各\200(税込)

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| ボブ・ディランからの影響がモロに伺える「昔の知恵は今滅びてく」(「マイ・バック・ペイジズ」をリスペクト?)から、最高傑作との評価も高い『ひらひら』からの4曲へと続く導入部は、フォークシンガーとしての中山ラビを知るには絶好の選曲。ただ、日本で最初のラップとされる「夢のドライブ」にはぶっ飛ぶ。こんな曲を歌っていた女性フォークシンガーって・・・。『女です』からの「その気になってるわ」はしんみりとしているが、どこか桃井かおり的な匂いもする。同時期にTVドラマの主題歌となったシングル「時よおやすみ」と並んで、万人受けする曲だと思う。逆に、時代を20年先取りしていたとしか思えないオルタナティヴな弾き語りアルバム『もうすぐ』、情念渦巻く『なかのあなた』と、問題作(意欲作)が続く。『なかのあなた』収録の「色さめて」には女を感じます。出来れば「夢うる人」も収録して欲しかった。「何年ぶりかで」の男女模様は短編ドラマを観る思い。アレンジ面で最高のアルバムという気がする『会えば最高』からは、「星のくだける音きこえますか」が選ばれているのが興味深い。 |
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トラック 各\200(税込)

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| 2003年2月の、京都『拾得』でのライブを一発録り。生々しく臨場感溢れるサウンドは、復活後のライブの中でも、やはり最高のひとつに数えられる。前2作のライブ盤では聴くことができなかった「ええ海〜おぼくり」の神々しいまでの響きや、美空ひばりをアコーディオン入り(ヨーロピアン調)でカバーした「真っ赤な太陽」、サイケデリックに爆発する「夢のドライブ」をはじめ、ライブでは定番となっているお馴染みの曲まで、凄まじい“ロック”のエネルギーが漲っている。 |
■ 09/11(月)「日本心中」プレミアショー@新宿ネイキッドロフト
出演:中山ラビ、パンタ 詳細未定
■ 09/22(金)郡山 OLD SHEP (024-938-2203 伊藤)
■ 09/23(土)奥州市水沢 サイクルササキ(080-5574-8143)
18:30/19:00 2500/3000
■ 09/24(日)弘前 まんどろ(0172-35-7799)
18:30/19:00 2500+ドリンク代
■ 10/01(日)秩父ホンキートンク (090-889-4180 鈴木)
出演:中山ラビ、よしだよしこ
■ 10/08(日)吉祥寺 マンダラII
18:30/19:30 3000+ドリンク代(未定)
出演:中山ラビ with 高橋誠一(p), 松永孝義(b)
■ 11/04(土)京都 拾得
18:00/19:00 3000+ドリンク代
出演:中山ラビ with 高橋誠一(p)
■ 12/08(金)未定
出演:佐渡山豊、遠藤ミチロウ、パンタ、中山ラビ他
※ライブの総合案内は国分寺ほんやら洞(TEL:0423-23-4400)まで
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「子供の頃(って中学生くらい?)からアニマルズが好きで、後になってボブ・ディランも「朝日のあたる家」を歌っているのを知るんですけど・・・。GSブームで新宿のACBやラセーヌといったジャズ喫茶(今で言うライブハウス)に通ってて、シャープホークスに夢中だった。アニマルズ〜GSがらみで尾藤イサオの「悲しき願い」も好きでしたね」
「西田佐知子の「コーヒールンバ」は最初は面白い曲だなって。でも、よく聴くとあのスカスカのリズムでよく歌えるなと、よっぽど上手くないと歌えないですよ」
「ボブ・ディランは高校の先生が授業で聞かせてくれた。衝撃だった。今まで聞いたことのない歌で、自分のことをちゃんと歌っている人だと思った。ビートルズの来日公演とかも見に行ってるんですけど、そんなにのめりこまなかった。この後、岡林信康を聞いて、ディラン以上の衝撃を受けるんです。なんせ日本語で歌ってるし」
このあたりから、フォーク・シーンに入っていくラビさんであるが、昔から小林旭が好き(渡り鳥シリーズとか)で、歌いたいのに歌えなかった、ということもあり、復活後にめでたくレパートリーに。「落日」とかメロディも歌詞の順番も変えて、自分の歌にしてしまった。
「復活後に奄美大島にツアーに行ったときに紹介されたのが朝崎郁恵さんで、いわゆる伝統的な島唄じゃなくて、ピアノとやっている人がいるということで。もう一気に好きになって、何百回もCDを聞いて、自分なりの島唄を歌うことができるようになったと思う。でもコレって奄美じゃなくて、加計呂麻島の歌だった(笑)」
「きれいな声って苦手なの。私、自分の声がきれいでいやだった。つぶれないかとガンバったけど丈夫なのよねェ。ジョーン・バエズなんかも嫌いだった。バフィー・セント・メリーとかは真似しようとしました。キャロル・キングは好きですけど、ジョニ・ミッチェルは遠い。アレン・ギンズバーグがポエトリー・リーディングしている『吠える』には衝撃を受けた。ディラン以来の大きな衝撃っていうと、パティ・スミスかもしれない。『ラジオ・エチオピア』は凄かった」
中山ラビ(談) |
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