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日本、ブラジル、キューバ、アルゼンチンといった、それぞれ国籍も音楽的バックグラウンドも違う10人のミュージシャンが集まり、宮沢和史(THE BOOM)のソロ・プロジェクト=MIYAZAWA-SICK BANDとして活動を始めたのは2003年頃から。2005年にはヨーロッパや中南米10数カ国をツアーし、さまざまな要素がミクスチャーされたオリジナリティー溢れる音楽性が各国で高い評価を受けた。
「未知なる国を回ってみて、言葉の通じない人達の前で感情を表現するのは身体だし、ダンスだし、興奮だし、その快感を久しぶりに感じて。耳で聴くのではなく、身体を動かす音楽を、このバンドで突き詰めてみたいと思ったんです」
宮沢&バックバンドというような関係から、“ひとつのバンド”として新たなスタートを切ったのがGANGA ZUMBAであり、2006年8月にファースト・ミニ・アルバム『HABATAKE!』をリリースした。ライブを通して、タフなバンドへと変化を遂げたGANGA ZUMBAが目指したのは、ずばり“ダンス・ミュージック”である。サンバをベースにした軽快なアンサンブルと歌詞がうまくマッチした「HABATAKE!」、レゲエとラテン・ヒップホップが合体したようなミクスチャー感覚満載の「Bridge」、タイトルどおり“マンボ+ボレロ”にジプシー・バイオリンの妖しさも加わった「Mambolero」も踊りださずにはいられない1曲。中近東風なメロディも出てくる「Rainbow Warriors」にしても、歌詞の切実さとサウンドの淫靡さのアンバラスが面白い効果を出している。そしてMISIAをゲスト・ボーカルに迎えた「Survivor」、CMソングでお馴染みとなった「楽園」と、ストレートに聴き手の心に飛び込んでくる曲も強い印象を残す。
「僕らの姿勢は“ミクスチャー”だけど、ちゃんと日本発みたいなものが上手く表現できた」と語るだけに、強靭なビートやグルーヴの根底には、宮沢からのメッセージがしっかりと宿っている。
2006年夏のFUJI ROCK FESTIVAL出演をはじめ、11月から12月にかけては、“LIVE TOUR SAMBA CAOS”と称して東京・広島・大阪でのライブを終えたばかり。
「このバンドはライブ・バンド。踊ることがいかに重要かということを肌身で感じてきた。踊るということをキーワードに、楽しんでもらい、ライブで感じ合いたい」
ライブのエネルギーをそのまま瞬間パッケージしたようなセカンド・ミニ・アルバムの『DISCOTIQUE』が11月30日にリリースされ、1作目とはまた違って、次に何が出てくるかわからない、ワクワクするような楽しさに溢れている。
「前作はラテンとロックを融合させてみるとか、ミクスチャーに対して計画的な部分があったけれど、今回はあえて、普段みんながやっていないスカやディスコ、レゲエ/ダブといった素材を出して、それをみんながどう料理するか、その反応に期待しながら作っていったところがありますね」
ひとつひとつの音は複雑に絡み合っているのだが、リズムの底から湧き出すようなグルーヴは、パワフルでしなやか。前作より更にダンサブルになり、70年代ベイ・エリア・ファンク&フィラデルフィア・ソウルといった感じの「DISCOTIQUE」、RYO the SKYWALKERをフィーチャーした、ジャパニーズ・レゲエ風(でもアコーディオンやトランペットを使ったアレンジがストレンジ)や、アフリカの大地を思わせる「LION」(オシビサみたいな・・・)、「WONDERFUL WORLD」ではツートーン・サウンドが出てきたりと、めまぐるしい展開にテンションは上がりっぱなし。キューバン風味が炸裂する「BAILA CON GANGA ZUMBA」では、もうじっとしてられない。 踊る!踊る!そして、GANGA ZUMBA最強のパーカッションが、これでもかというくらいに空間を満たし、バイオリンの流麗なフレーズがその中を泳いでいくような「SAMBA CAOS」は、何というか音のビッグ・バン!
「どこへ向かっているのかわからないけど、行けるとこまで行ってみようと。とにかくやれるだけ動いて、加速していきたい。アルバムもミニ・アルバムという形でどんどんアップ・デートしていこうと思っているし。曲を作る時はライブのことしか考えてない。身体が動くかどうかですよ」
GANGA流ダンス・ミュージックは、さらにカオスへと向かい、リズムの奔流のなかで歓喜の頂きに達する。
(取材&Text:遠藤哲夫) |
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